陶器の基礎知識と取り扱い方法
 


  ■陶器と一言で言うけれど・・・・

 焼き物を陶器と一言でいいますが、よく知られる磁器・陶器意外にも
 b器(せっき)と呼ばれるものなどがあります。
 呼び方が違えば当然、特徴も違うわけですので使用上の注意なども含めて
 簡単に説明してみます。

1.陶器
材料に陶土と呼ばれる粘土を使用し、釉(うわぐすり)がかかった
物で土ものとも呼ばれます。
特徴として吸水性があることを覚えておいてください。
当店で扱う商品の中では「赤絵の里 しらかし窯」さんのものや
「粉引の杜 うきさと陶房」さんのものがこれにあたります。
有名処としては瀬戸・美濃・萩焼・唐津などがあります。
2.b器
b器はストーンウエアとも呼ばれ、一般的に陶器に含まれることが
多い焼き物ですが、陶器との違いは釉がかかっておらず、土だけで
焼〆られたものをさします。
国内のものだと備前・常滑・伊賀・信楽などがこれにあたります。
え?伊賀焼きって表面がピカピカだけど??
よく知って見える方はそう思われるかも知れませんが、あれは釉では
無く、原料の中に含まれるビードロ質が焼く工程で固まってガラス状に
なったものなのです。
ただ、国内のものの多くは吸水性があることを覚えておいて下さい。
ヨーロッパなどでは磁器は税金が非常に高いため、磁器の材料になる
陶石や長石などと陶土を混ぜ合わせてb器としているものも多く、
「ドイツマイスターの技 カーネギンサー陶器工場」さんのものは
磁器のように吸水性が無いということがポイントです。
3.磁器
陶石・長石などを原料にし、吸水性が無い焼き物です。
また、海外では白磁と呼ばれるものだけを磁器とするところもあり
他に青磁などがあります。
当店の取り扱いは今のところありません。
 


  ■陶器の吸水性って?

  陶器は吸水性があることはわかりましたが、釉をかけるのに何故、吸水性が関係する
  のでしょうか?
  陶器をよく眺めてみると、表面に細かいヒビが入っているものがありませんか?
  これは貫入と呼ばれるもので、器を窯で焼くときに、土と釉の伸縮率の差から生まれる
  ヒビなのです。
  陶器は水を吸うもので、それを防ぐために釉をかけているわけですが、これにヒビが
  入れば当然、長い間の利用でそのヒビから水や油が浸入し、シミ等がつく原因と
  なるのです。
  貫入も味と割り切って器とお付き合いしてください。

  また、釉の種類や製造方法で、吸水しやすいものとそうでないものがあります。
  特に粉引は下地の黒を隠すために、白い粉を溶かし込んだ釉にどっぷり漬けて
  焼き上げたもので「粉引の杜 うきさと陶房」さんの一部がそれにあたります。
  粉引は粉の間にも隙間があるため、他の釉などと比べて、吸水しやすく、白色の
  仕上げですのでシミも目立つ陶器です。
  ですが、大切に使われた粉引は貫入の跡も味になります。
  粉引の器に憧れる人が多いのも、そういった魅力からですので、理解した上で
  購入をされると良いのではないでしょうか。
  また、当店の粉引は普段使いができるよう、水止めと呼ばれる処理を施して
  おります。もちろん処理だけでは完全に吸水を防ぐことはできませんが、
  お客様のご希望があれば、水止め無しの器も製作可能です。
  ガラス質の長石釉などを使った「赤絵の里 しらかし窯」さんのものでも同様に
  貫入は発生しますが、粉引程デリケートではないので通常の食器を使う感覚で使用
  できると思います。


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貫入と呼ばれるヒビが経年変化で味になったtea pot
(Click)


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徐々に貫入からシミができた大鉢
(Click)


 ■食器のお手入れと注意事項

  1.吸水性のある陶器(焼〆・粉引・貫入のあるもの等)

     対策 : 使用前に30分程水に浸してから使用することで料理の汁や油が
           浸入しにくくなります。
           使用後はよく乾かしてから保管してください。

      *よく、購入してすぐに、煮沸したり、米のとぎ汁に漬けるとよい
       といわれる方が見えますが、煮沸は陶器に余分な水分を吸水させ
       米のとぎ汁はカビの原因になると考えられますので、吸水の目的
       が何かを基本に考えると良いのではないでしょうか?

  2.金彩・銀彩のある陶器

   注意:電子レンジでは使用しないで下さい。火花が飛び発火の原因になります。
     手入 : 銀彩の食器は色がだんだん黒ずんできますので、やわらかい布や
           アクセサリーなどで使うシルバークロス(やわらかめのもの)で軽く
           拭いて下さい。ひどく黒ずんだときは歯磨き粉などで軽くこするのも
           良いでしょう。但し、磨きすぎると銀彩がはげる恐れがありますので
           十分注意してください。

      *金・銀彩の黒ずみは空気に触れ酸化するのが原因です。保管は空気に
       あまり触れないよう、和紙などで包んでおくのも一つの方法です。

  3.もろい器や角やエッジのある器の保管

     対策 : もろい器の上にはあまり積み重ねをしないことと、角やエッジ・ざらつきの
           ある器を保管する場合は薄紙を間に1枚引くと良いでしょう。